適正化事業
適正化事業について
貨物自動車運送事業法に基づき、全日本トラック協会は国土交通大臣から全国貨物自動車運送適正化事業実施機関に、また、都道府県トラック協会は地方運輸局長から地方貨物自動車運送適正化事業実施機関に指定されており、業界全体でトラック運送事業の適正化に取り組んでいます。
Gマーク制度について
平成15年度から、貨物自動車運送事業者の安全対策への取り組みを評価して公表する貨物自動車運送事業安全性評価事業「Gマーク制度」が実施されています。利用者がより安全性の高い事業者を選びやすくするとともに、事業者全体の安全性の向上に対する意識を高めることがねらいです。
この制度は、トラック運送事業者の安全性を、①安全性に対する法令の遵守状況、②事故や違反の状況、③安全性に対する取り組みの積極性──の3つの評価項目にて点数化し、合計点100点中80点以上であるとともに、各項目において基準点以上であることが求められるほか、社会保険等の加入が適正になされていることなど、厳しい認定要件をすべてクリアした事業所を「安全性優良事業所」として認定するものです。自動車事故報告規則に基づく令和5年(1~12月)の事故報告書のデータによると、認定事業所は重傷・死亡事故の割合が未取得事業所に比べ30%以下となっています。
認定のシンボルマークである「Gマーク」は「安全の証し」として、車体にステッカーとして貼付することができるほか、名刺やパンフレット等にも表示することができます(認定事業所に限る)。
安全性優良事業所は、令和7年3月末現在2万9,142事業所となり、全事業所の34%、全事業用トラックの半数以上が認定されています。
また、令和5年度には、制度創設から20年の長期に渡り「安全性優良事業所」を取得し続けた証となる「ゴールドGマーク」を創設しました。
巡回指導について
地方実施機関に配置されている適正化事業指導員の業務で中心となるのがトラック運送事業者への巡回指導です。巡回指導は事業所単位で、原則2年に1回の訪問を目安として行われていましたが、令和5年度からは、総合評価がD・Eの全ての事業所を対象に、半年に1回の頻度で実施し、法令遵守の徹底を図っております。
巡回指導では、事業計画、運行管理、車両管理、労務管理、法定福利などの項目について指導を実施します。これに加えて、アドバイスや業務相談など事業運営に係る情報提供も行うなど、トラック運送事業者の良きパートナーとして活躍しています。さらに、パトロール指導や一般消費者等からの苦情対応なども行っています。
なお、令和6年8月からは、改正貨物自動車運送事業法に基づいて、地方適正化事業実施機関の職員を「適正化事業調査員(Gメン調査員)」として選任し、身分を示す証明書を交付されています。今後、Gメン調査員は国土交通省のトラック・物流Gメンと連携し、荷主・元請事業者の違反原因行為の調査等を行っていくこととなります。
【安全性に対する法令の遵守状況】
| 帳票類の整備・報告等 | (1) 事故記録が適正に記録され、保存されているか (2) 運転者台帳が適正に記入等され、保存されているか (3) 車両台帳が整備され、適正に記入等されているか |
| 運行管理等 | (1) 運行管理規程が定められているか (2) 運行管理者に所定の講習を受けさせているか (3) 事業計画に従い、必要な運転者を確保しているか (4) 過労防止を配慮した勤務時間、乗務時間を定め、これを基に乗務割が作成され、休憩時間、睡眠のための時間が適正に管理されているか (5) 過積載による運送を行っていないか (6) 点呼の実施及びその記録、保存は適正か (7) 乗務等の記録(運転日報)の作成・保存は適正か (8) 運行記録計による記録及びその保存・活用は適正か (9) 運行指示書の作成、指示、携行、保存は適正か (10) 乗務員に対する輸送の安全確保に必要な指導監督を行っているか (11) 特定の運転者に対して特別な指導を行っているか (12) 特定の運転者に対して適性診断を受けさせているか |
| 車両管理等 | (1) 整備管理規程が定められているか (2) 整備管理者に所定の研修を受けさせているか (3) 日常点検基準を作成し、これに基づき点検を適正に行っているか (4) 定期点検基準を作成し、これに基づき、適正に点検・整備を行い、点検整備記録等が保存されているか |
| 労基法等 | (1) 就業規則が制定され、届出されているか (2) 36協定が締結され、届出されているか (3) 労働時間、休日労働について違法性はないか(運転時間を除く) (4) 所要の健康診断を実施し、その記録・保存が適正にされているか |
| 運輸安全マネジメント | (1) 運輸安全マネジメントを的確に実施し、輸送の安全に関する計画の作成、実行、評価及び改善の一連の過程を円滑に進めているか |
■自主点検表【 PDF 】
■適正化実施機関からのお知らせ【 PDF 】
運行管理者・整備管理者
運行管理者
自動車運送事業者は、利用者や社会の信頼にこたえるため、安全で確実な輸送を行う義務があります。
公共の道路を使い、一般の車や歩行者と混在して走行するなか、ハンドルを握るドライバーに最終的な安全確保の措置がゆだねられるため、ドライバー一人ひとりの健全な心身と高い安全意識が求められるのです。一方で、新規参入や台数制限などの規制緩和による過当競争や、一部の企業の安全管理の欠如による重大事故の発生などを受けて、安全に対する社会的要求が一層高まっています。そのため自動車運送事業者は、法律に基づき、安全運行に必要なドライバーの勤務時間を設定し、運行管理のための指揮命令系統を明確にしなければなりません。
この安全体制の確立に中心的役割を果たすのが運行管理者です。
整備管理者
整備管理者制度は、本来、自動車の使用者(以下「使用者」という。)が、道路運送車両法に基づき、その使用する自動車の点検及び整備並びに車庫の管理について自主的に安全確保及び環境保全を図るための注意を払うべきであるものの、
- 使用する自動車の台数が多い場合には、使用者自らが点検・整備について管理することが困難となり、管理・責任体制が曖昧になるおそれがあること
- 大型バスのような車両構造が特殊な自動車で事故の際の被害が甚大となる自動車を用いる場合には、専門的知識をもって車両管理を行う必要があること
等から、整備管理者を選任し、使用者に代わって車両管理を行うことにより、点検・整備に関する管理・責任体制を確立し、自動車の安全確保、環境保全を図るために設けられているものです。
