事業用自動車の事故防止に向けた取組みの推進について|東北運輸局

 東北運輸局自動車技術安全部長より、健康起因事故と飲酒運転事故の発生数が厳しい状況にあるとして、事業用自動車の事故防止に向けた取組みの推進についての依頼がありました。

 各事業者においては、下記事項について更なる事故防止への取組みをお願いいたします。


 今般、令和元(平成31)年に発生した自動車事故報告規則(昭和26年運輸省令第104号)に基づき報告があった重大事故について、統計・分析(下記報道発表参照)を行ったところ、発生件数は減少傾向にあるものの、健康起因事故は平成29年の18件から大幅に増えた平成30年と同数の29件発生するとともに、飲酒運転事故も平成30年と同数の4件発生しているなど、依然として厳しい状況にあることがわかりました。

 事業用自動車の事故防止については、「事業用自動車総合安全プラン2020」で掲げられた目標の達成に向け、官民を挙げた取組みを行ってきており、発生件数の減少等については一定の成果の現れであると考えるものの、引き続き、事業用自動車の事故防止に向けた取組みを推進することが重要です。

事故防止に向けた取組み事項

1.対歩行者事故の防止に向け、運転者に対する指導・監督において「自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う一般的な指導及び監督の実施マニュアル」等を活用し、運転者に対し危険予測運転の徹底、ヒューマンエラーの抑止等を図ること。

2.飲酒運転事故の防止に向け、運転者に対する指導・監督、点呼等において、次のことを徹底すること。

(1) 飲酒による身体への作用・影響や飲酒運転の危険性等を、事例を用いて理解させること。

(2) 確実な点呼の実施体制が確保できているか確認し、必要に応じ見直しを行うとともに、点呼時におけるアルコール検知器を用いた酒気帯びの有無の確認を行うこと。

(3) 運転者の飲酒状況を把握するとともに、日常的に飲酒する習慣がある運転者に対しては、遠隔地の点呼において確実に酒気帯びの有無を確認できる機器を用いるなどにより管理を行うこと。

3.車両故障事故及び大型車の車輪脱落事故の防止に向け、日常点検整備、定期点検整備の確実な実施とタイヤ交換等におけるホイール・ナットの規定トルクでの締付けと作業後50~100km走行後の増締めの実施を徹底すること。

4.運転者の安全運転を支援し、事故の被害を軽減する先進安全自動車(ASV)の導入を検討すること。