大雪に対する国土交通省緊急発表(2021年1月6日)を受け、国土交通省自動車局安全政策課長より「大雪に対する緊急発表を踏まえた輸送の安全確保について」の通達が発出されましたのでお知らせいたします。
7日から9日頃にかけて、北日本から西日本の日本海側では平地も含めて、太平洋側では山地を中心に大雪となるところがあり、太平洋側の平地でも積雪するおそれがあります。また、7日は全国的に風が強まり、7日から8日にかけて北日本と東日本から西日本の日本海側を中心に非常に強い風が吹き、大荒れや猛ふぶき、海は大しけとなるおそれがあります。特に、東北地方の日本海側では7日夜に風が非常に強まる見込みです。
各事業者(所)においては、輸送の安全確保のため、下記の各事項について適切な対応をお願いいたします。
大雪に対する緊急発表を踏まえた輸送の安全確保について 1.大雪及び暴風雪に備え、最新の気象情報や交通情報等に留意するとともに、冬用タイヤの装着、チェーンの携行及び早めの装着の徹底等、輸送の安全確保に万全を期すこと。 2.冬用タイヤの確認に当たっては、摩耗劣化の状況等を確認すること。 3.暴風などの異常気象時においてトラックによる貨物の運送を行う場合には、輸送の安全を確保するための措置を講じる目安(下記別表)を通達しているので、確認すること。 |
なお、輸送の安全を確保するための措置を適切に講じずに運行し、貨物自動車運送事業輸送安全規則(平成2年運輸省令第22号)第11条の規定「異常気象時等における措置」に違反したことが確認された場合については、行政処分を行うことなりますのでご留意ください。
運行管理にあたっては、状況を的確に把握し、乗務員に対して運行の中止、徐行運転などについて、適切な指示を 行う必要があります。また、運行に際しての経路調査において路肩の状態などに関する情報を収集するとともに、気象情報の収集に努め運行の安全に万全を期すことが重要になります。
別表:異常気象時における措置の目安(抜粋)
気象状況 | 風の強さ | 気象庁が示す車両への影響 | 輸送の目安※ |
暴風時 | 10~15m/s | 道路の吹き流しの角度が水平になり、高速運転中では横風に流される感覚を受ける | 輸送の安全を確保するための措置を講じる必要 |
15~20m/s | 高速運転中では、横風に流される感覚が大きくなる | ||
20~30m/s | 通常の速度で運転するのが困難になる | 輸送を中止することも検討するべき | |
30m/s以上 | 走行中のトラックが横転する | 輸送することは適切ではない | |
降雪時 | 大雪注意報が発表されているときは必要な措置を講じるべき | ||
視界不良(濃霧・風雪等)時 | 視界が概ね20m以下であるときは輸送を中止することも検討するべき | ||
警報発表時 | 輸送の安全を確保するための措置を講じた上、輸送の可否を判断するべき |
※ 輸送を中止しないことを理由に直ちに行政処分を行うものではないが、国土交通省が実施する監査において、輸送の安全を確保するための措置を適切に講じずに輸送したことが確認された場合には、「貨物自動車運送事業者に対する行政処分等の基準について(平成21年9月29日付け国自安第73号、国自貨第77号、国自整第67号)」に基づき行政処分を行う。
輸送の安全を確保するために必要な措置を講じても安全輸送を行うことができない、そんな状況にもかかわらず、荷主に輸送を強要された場合には、国土交通省ホームページに設置されている「意見募集窓口」、最寄りの地方運輸局、又は運輸支局にその旨通報をお願いしております。
参考となるリンク先
関連記事