平成29年1~12月の交通事故統計分析結果 ~発生地別~/全日本トラック協会

 国土交通省では、平成21年に策定した「事業用自動車総合安全プラン2009」に基づき事業用自動車の事故防止対策に取り組み、平成26年におこなった中間見直しでは新たな重点施策を追加するなど、対策を強化してきまし。
 さらに平成29年6月には、新たに「事業用自動車総合安全プラン2020」を策定し、より安全な輸送サービスの提供の実現を目指しています。

 こうしたなか事業用トラックについて、全日本トラック協会では、平成21年に策定した「トラック事業における総合安全プラン2009」に替わる「トラック事業における総合安全プラン2020」を平成29年9月に新たに策定し、平成32年までに、① 交通事故による死者数を200人以下、② 人身事故件数を12,500件以下、③ 飲酒運転による事故件数をゼロとする、とした国土交通省が定めた目標を実現するため、交通死亡事故件数に係る新たな数値目標(重点削減目標)として、「事業用トラックを第一当事者とする死亡事故件数を、車両台数1万台当たり『1.5』件以下とする各都道府県(車籍別)の共有目標とする。」ことを、全日本トラック協会独自の目標として決定しました。

 この共有目標である各都道府県の車両台数1万台当たり「1.5」件以下とするために、この分析結果において、これまでの統計分析に加え、更なる詳細な統計・分析を行い交通事故の発生状況に即した有効な事故防止対策を樹立することで、より確実に事業用トラックの事故等削減目標達成に資するものです。

 ここで取りまとめた交通事故統計データは、警察庁が把握している全国の交通事故統計データ※1を元に、発生地別、車両区分別等、詳細に交通事故分析を行ったものを公表することとしたものです。
尚、平成29年3月12日の「準中型」免許区分新設に伴い「中型」以下の車両総重量区分が変更されたため、関連するデータの対前年同期比は参考値です。

 各事業所において、この分析結果を交通事故削減のための資料としてご活用くださいますようお願いいたします。

※1出所:公益財団法人交通事故総合分析センター

「運行管理者のための血圧計活用のポイント」パンフレット/全日本トラック協会

 全日本トラック協会では、過労死や健康起因事故につながる、脳・心臓疾患発症の要因となる高血圧の予防には血圧測定が重要であることから、乗務前点呼時の血圧測定を推進しております。

 今般、運行管理者が点呼時に運転者の血圧値を正しく測る方法や測定された血圧値の評価法について解説したパンフレットを作成しましたので、ご活用下さい。

トラック運送事業者のための「健康起因事故防止マニュアル」(平成30年4月改訂版)について(会員専用)/全日本トラック協会

 事業用トラックによる交通事故が全体に減少傾向にあるのに対し、脳・心臓疾患や体調不良など、ドライバーの健康に起因する事故は、むしろ増加する傾向にあります。

 このような状況を踏まえ、全日本トラック協会ではトラック運送事業者や運行管理者等が、トラックドライバーをはじめとする従業者に対して、より適切な健康管理指導が実施できるよう、トラック運送事業に特化した健康管理マニュアルを作成しましたのでご活用ください。 (平成30年4月改訂)

※ 全日本トラック協会機関紙「広報とらっく」最新号に記載されているパスワードが必要です。

交通死亡事故多発に伴う特別対策会議が開催されました/青森県警察本部

 3月に県内で交通死亡事故が相次いだため、4月2日に青森県運転免許センターにおいて、関連団体が出席しての青森県警察本部主催による「交通死亡事故多発に伴う特別対策会議」が開催されました。

県警交通企画課の発表

■県内で3月中に発生した死亡事故は6件で8名が死亡であり、3月の発生件数・死亡者数としては過去10年間で最多

■1月~3月までの累計でも、死亡事故は11件で13名が死亡し、過去10年間で最多を記録

■事故の特徴として
① 夜間の発生が多発(11件中10件が夜間)
② 幹線道路で多発(11件中7件)
③ 高齢者、若年者の事故が多発(65歳以上の事故で7人が死亡、16歳~25歳の事故で4人死亡)
④ 車両対歩行者の事故が多発(11件中6件)

今後の対策

■夜問の歩行者対策として、次の点を重点的に広報して行く
① 斜め横断の危険性
② 反射材の活用と定着化
③ 運転時のハイビーム・ロービームのこまめな切替の周知

■高齢者対策として、身体能力低下の気付きの促進、自動ブレーキ等サポートカーの性能・限界の周知

■全席シートベルト着用の促進
青森県は、後部座席着用率が27.6%(全国36.4%)、チャイルドシート着用率が55%
(全国64.1%・全国ワースト3位)であり、着用促進への一層の啓発活動が必要である。

青森県内のトラック運送事業者による死亡事故
今年1月に既に3件3名発生しております。その共通点は
① 夕方、夜間において発生
② 事故の形態は追突事故
③ ドライバーは38歳~44歳

 事業用自動車総合安全プラン2020の業界抑止指標である「車両1万台当たりの発生件数1.5件以下」の日標は残念ですが達成できない状況にあります。
 今後、第一当事者の交通死亡事故を一件でも減少させるため、交通事故防止に役立つ情報を協会ホームページで紹介して参りますのでご活用して頂きたいと思います。

特殊車両通行許可に係る重複申請の防止について(ご協力のお願い)/国土交通省

 道路の構造を保全し、交通の危険を防止するための特殊車両通行許可制度において、同一内容の申請を同時に複数の申請先に提出する申請(重複申請)の件数が増加し、審査期間を長期化させる要因の一つとなっています。

 特殊車両通行許可制度の効率的な運用を図る観点から、特殊車両通行許可の申請を行う際には、重複申請となりませんように十分ご確認願います。

「自動車運送事業者における脳血管疾患対策ガイドライン~脳健診の必要性と活用~」について/国土交通省

 運転者の疾病により事業用自動車の運転を継続できなくなった事案が毎年増加しており、過去5年間でみても、その中で脳血管疾患が最も多くを占めることから、更なる脳血管疾患対策が求められるところです。

 そうした中で、平成28年12月に道路運送法及び貨物自動車運送事業法が改正され、自動車運送事業者は運転者が疾病により安全な運転ができないおそれがある状態で事業用自動車を運転することを防止するために必要な医学的知見に基づく措置を講じなければならない旨が、法律上明記されたところです。

 今般、これらの状況を受け、産官学の幅広い関係者から成る「健康起因事故対策協議会」を開催し、自動車運送事業者が、運転者の脳健診の受診等、脳血管疾患対策を進めていくために知っておくべき内容を取り組む際の手順等を具体的に示した「自動車運送事業者における脳血管疾患対策ガイドライン」が国土交通省において策定されました。

 各事業者においては、運転者の脳血管疾患による事故の防止を図るため、本ガイドライン及び概要版を活用し、自動車運送事業者における脳健診の受診や治療の必要性についての理解の浸透及び自主的なスクリーニング検査の導入について推進して頂きますようお願いいたします。