陸上貨物運送事業における労働災害防止に向けた一層の取組について(トラック荷台からの転落防止等荷役災害対策の推進)|厚生労働省

 厚生労働省より「陸上貨物運送事業における労働災害防止に向けた一層の取組について(トラック荷台からの転落防止等荷役災害対策の推進)」 について通達がありましたのでお知らせいたします。


 労働災害を減少させるために国が重点的に取り組む事項を定めた第13次労働災害防止計画(以下「13次防」という。)においては、陸上貨物運送事業における死傷災害(休業4日以上の労働災害をいう。以下同じ。)の労働者1000人あたりの災害発生率(以下、「死傷年千人率」という。)を平成29年と比較して、令和4年までに5%以上減少させることを目標としています。

 しかしながら、昨年の陸上貨物運送事業における死傷災害は15,382件となり、前年より2.8%減少したものの、平成29年との比較では4.6%の増加となっています。また、昨年の死傷年千人率は8.55(全業種平均2.22)で、就業者数が多い主な業種の中でも突出して高い水準にあり、憂慮すべき状況が続いています。

 陸上貨物運送事業における死亡災害については、事業者及び事業者団体の皆様の御尽力により着実に減少していますが、傷病を含めた労働災害全体では平成21年以降の増加傾向に歯止めがかかっておりません。13次防の目標達成に向けても一層の取組が必要となっております。

 新型コロナウイルス感染防止の影響により、宅配需要が急増する中、社会生活の維持に不可欠な業務に取り組まれているところですが、こうした状況下では、労働者が安心して安全に働き続けることがこれまで以上に重要であり、労働災害防止のための更なる取組が必要です。

 死傷災害の発生要因としては、荷役作業時における労働災害が全体の約7割を占めています。荷役作業時の労働災害では特に荷台からの転落が多く、うちトラック荷台等への昇降時に発生するものがその約4割を占めています。

 厚生労働省では、従来から「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン(平成25年3月)」を策定するなど労働災害防止対策に取り組んでいるところですが、今般、厚生労働省と独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所において、トラック荷台への昇降による転落災害を防ぐための安全対策にっいて、別添のとおり取りまとめました。

 つきましては、トラック運送事業者、関係事業者、労働者はもとより、荷役作業に関わるトラックドライバーの皆様には、荷台昇降時の災害を含めた荷役作業時の安全対策についてより一層の安全対策の推進に取り組んで頂きますよう、よろしくお願い申し上げます。


参考資料